能力の低い人ほど、自分を過大評価してしまうワケ

 

1.とある後輩のハナシ

この間仕事でとあるミスをしてしまった後輩がいました。

その後輩とは部署が違うため、普段は会うことはありません。
僕は人づてにそれを聞きました。

人づての話の追加情報では
どうやら他にも色んなことをやらかしてるみたいなことでした。

3日前、たまたま研修で後輩と一緒になり、
性格の悪い僕はそれとなくミスのことを聞いてみたんです。

「そういえばこの間の〇〇(ミスの内容)の件のこと聞いたけど大丈夫だった?」

すると後輩は

「全然大丈夫っすよ!というか僕のせいじゃないっすからね!」
という返答でした。

 

確かに僕も人づてに話を聞いていただけなので、
彼のミスなのかどうかは判然としていませんでした。

ですが、
彼と色んな会話をしている内に
「あ~こいつはミスするし、多分仕事デキないやつだな~」
と思ってしまいました。

なぜなら彼は
「自分の能力に対して異様に自己評価が高すぎる」
からです。

正直言うと彼の能力はまだ若手ということもあり、
僕が言うのもなんですがまだまだ実力不足です。

周りの人間も僕と同程度の認識を持っています。
それは彼の仕事での成果や一連のミスを見ても明らかです。

別に能力が高い低いはどうでもいいことで、
これからの自分次第でどうとにでもなることなんですが、
厄介なのは自分を過大評価していることです。

 

自分に自信を持つこと、「俺はデキる」と思うことは素晴らしいし、大切なことですが、
それはしっかりと自分の立ち位置や実力といった自己認識ができた上での話です。

それを彼は
「自分のせいじゃなく悪いのは他人だ」
「自分は人よりはデキる人間だ」
という誤った認識を持ってしまう。

自らに何も課すことなく、責任は人に押し付け、自分は無実を主張する、

これってすごくもったいないと思うんです。
自分で自分の可能性を閉じてしまってるから。

そのスタンスから抜けない限り自分の望む成功って絶対に訪れないですから。
彼自身に望む理想がないのであれば仕方のないことですが。

 

2.ダニング=クルーガー効果

 

面白い実験を紹介します。

アメリカのコーネル大学のダニング博士、クルーガー博士の実験です。
その名も「ダニング=クルーガー効果」(そのまんまw)

実験の中身はジョークを題材にして行われました。
ジョークというのは洗練された知識と機知がないと理解できないユーモアです。

不特定多数の人に30個のジョークを読ませ、
そのジョークを評価してもらうことでユーモアの理解度を計測しました。

そして、
「あなたのユーモアの理解度は同年代でどのくらいに位置してるか?」
という質問をします。

するとユーモアの理解度の低い人ほど自己評価が高い傾向にあることがわかりました。

彼らの出した結論は
1.能力の低い人は自分のレベルを正しく評価できない
2.能力の低い人は他人のスキルも正しく評価できない
3.だから能力の低い人は自分を過大評価する
ということです。
(これがダニング=クルーガー効果)

 

もちろん、
能力が低いから自分を過大評価するのか
自分を過大評価するから能力が低いのか
正確なことはわかりません。

少し言い換えると
能力が低いから自分の能力を把握できない、
自分を過大評価してるから成長しようという向上心がない、

ということになりますがどちらも理論上有り得ます。

このダニング=クルーガー効果の興味深いところは、
この効果を初めて知った人の多くが
「確かに勘違いしてる人はいますね。身近な人の顔が思い浮かぶ」と笑顔で答え、
自分が該当してるとは全く思わないみたいです。

なるほどな~と思いました。

他の実験でも結果は同様です。

「自分は車の運転能力が平均よりも上だ」
という質問をしたところ、
平均より上と答えた人は70%だそうです。

これだと”平均”とは言えないですよね。
(ちなみに僕も平均より上だと思っていますw)

 

3.成功者のマインドセット

世の中で言われるあらゆるジャンルの成功者というのは
スポーツであれ、芸術であれ、音楽であれ、ビジネスであれ、
何かに卓越しています。

彼らは自分のことを過小評価することはあっても、過大評価することはありません。

自分の立ち位置や環境を冷静に判断し、
そこから未来に向けて行動をする。

成功者が自分の実力を過小評価するのは
本気でそう思っているか、自分に奢りが出ないような
謙虚な態度からです。

彼らに共通するマインドセットは
「今の自分はまだまだだけど未来の自分はヤレる」
ということだと思います。

今の自分が未完成だから成長しようと自分を奮い立たせます。
それと同時に未来の自分に期待をしています。

自分に期待していないと
最初から努力は無駄だと思ってそもそも行動することはありません。

「自分に自信がないです。」
「自分の将来が不安です。」
と言って勉強している人は
勉強してる時点で、未来の自分に期待しているわけです。

そういった方はむしろポジティブな方ではないかなと僕は思います。

自分の現状に満足せず、
未来の自分をより明るくし、
周りの人も明るくする。

成功者になるというのは
そういった影響力を持つ存在になるということではないかと思います。

今日は以上になります。
ありがとうございました。